障害状態要件(上肢の障害)

7-1.「上肢の障害」の障害状態要件

※上記画像と本文の内容とは無関係です。

 

【目次】

<障害が「上肢」の範囲内に限られる場合>

7-1-1:両上肢の機能障害に係る障害状態要件

7-1-2:両上肢の欠損障害に係る障害状態要件

7-1-3:両上肢の変形障害に係る障害状態要件

7-1-4:一上肢の機能障害に係る障害状態要件

7-1-5:一上肢の欠損障害に係る障害状態要件

7-1-6:一上肢の変形障害に係る障害状態要件

 

【注1】以下、根拠条文等について、次のように略記する場合があります。

・「節」は「障害認定基準」、「欄」は「診断書」を指すものとします。

 例1)「認定基準第3第1章第7節第1」→「第7節第1」

 例2)「肢体の障害用の診断書(様式120号の3)第11欄」→「第11欄」

  ※肢体の障害(上肢の障害)の場合、前記様式を用います。

  ※複数の障害が併存する重複障害で請求する場合、様式の異なる複数の診断書を用いる場合があります。

  →診断書の様式が異なる場合、同種の記載欄の番号が本頁記載のものとは異なる場合があります。

【注2】本頁の例示は、認定基準の例示及び公開情報から推察し構築したものも含む場合があります。

 ※「公開情報」:障害年金の認定に関する専門家会合の議事録等。

 

7-1-1:両上肢の機能障害に係る障害状態要件

■両上肢の範囲内の機能障害の原因となった請求傷病による障害の状態が、障害認定時期に政令別表に定める障害の程度に該当するものであること(国年令別表、厚年令別表第1・第2、認定基準第3第1章第7節第1)。

 

【1級】(両上肢の機能障害に係る障害の程度)

※「両上肢」の機能障害については、一上肢に比して加わる日常生活の動作への制約も考慮して総合的に認定される(第7節第1の2(1)ア尚書)。

※「日常生活の動作」:概ね次の6つが考慮される(同ス)。

(1)食事(さじを使う)。

(2)洗顔(顔に手のひらをつける)。

(3)用便(小)の処置(ズボンの前のところに手をやる)。

(4)用便(大)の処置(尻のところに手をやる)。

(5)上衣の着脱(かぶりシャツを着て脱ぐ)。

(6)上衣の着脱(ワイシャツを着てボタンを留める)。

 

<両上肢関節機能全廃>

●「両上肢の機能に著しい障害を有するもの」すなわち、両上肢の用を全く廃したもの。すなわち、両上肢とも3大関節中2関節以上の関節が全く用を廃したもの。

 →障害等級1級3号(国年令別表第1級3号、認定基準第3第1章第7節第1の1・2(1)ア、併合判定参考表障害1号‐4)

 <両上肢3大関節中2関節以上不良肢位強直>

 例1)両上肢とも3大関節中2関節以上の関節について、不良肢位で強直しているもの(第7節第1の2(1)ア(ア)、障害1号-4)。

 <両上肢3大関節中2関節以上関節可動域制限及び筋力半減> 

 例2)両上肢とも3大関節中2関節以上の関節について、他動可動域が参考可動域の半分以下に制限され、かつ、筋力が半減しているもの(第7節第1の2(1)ア(イ)、障害1号-4)。

 <両上肢3大関節中2関節以上筋力著減又は消失>

 例3)両上肢とも3大関節中2関節以上の関節について、筋力が著減又は消失しているもの(第7節第1の2(1)ア(ウ)、障害1号-4)。

 ※「3大関節」:肩関節、肘関節及び手関節(手首)。

 ※「参考可動域」:認定基準第3第1章第7節(別紙)「肢体の障害関係の測定方法」に記載の健側の関節可動域の参考値(参考可動域角度)。関節可動域は年齢、性、肢位、個体による変動が大きく正常値を一律に決め難い(特に両側とも患側となる場合、請求人本人の健側の関節可動域を用いることができない)ため、その異常を判定する場合、健側の関節可動域の参考値一覧表、年齢、性、測定肢位、測定方法等が十分に考慮される。

 ※「(筋力)半減」:検者の加える抵抗には抗し得ないが、自分の体部分の重さに抗して自動可能な場合。

 ※「(筋力)著減」:自分の体部分の重さに抗し得ないが、それを排するような体位では自動可能な場合。

 ※「(筋力)消失」:いかなる体位でも関節の自動が不能な場合。

 (第7節(別紙)「肢体の障害関係の測定方法」3(2))

 

<両上肢全指機能全廃>

●「両上肢のすべての指の機能に著しい障害を有するもの」すなわち、両上肢の全指の用を全く廃したもの。すなわち、指の著しい変形、麻痺による高度の脱力、関節の不良肢位強直、瘢痕による指の埋没又は不良肢位拘縮等により、両上肢の全指があってもないのと殆ど同程度の機能障害があるもの。

 →障害等級1級5号(国年令別表第1級5号、認定基準第3第1章第7節第1の1・2(1)カ、併合判定参考表障害1号-12)

 <両上肢全指変形>

 例1)両上肢の全指について、指の著しい変形により、両上肢の全指があってもないのと殆ど同程度の機能障害があるもの(第7節第1の2(1)カ、障害1号-12)。

 <両上肢全指脱力>

 例2)両上肢の全指について、麻痺による高度の脱力により、両上肢の全指があってもないのと殆ど同程度の機能障害があるもの(同前)。

 <両上肢全指関節不良肢位強直>

 例3)両上肢の全指について、関節の不良肢位強直により、両上肢の全指があってもないのと殆ど同程度の機能障害があるもの(同前)。

 <両上肢全指埋没>

 例4)両上肢の全指について、瘢痕による指の埋没により、両上肢の全指があってもないのと殆ど同程度の機能障害があるもの(同前)。

 <両上肢全指不良肢位拘縮>

 例5)両上肢の全指について、瘢痕による不良肢位拘縮により、両上肢の全指があってもないのと殆ど同程度の機能障害があるもの(同前)。

 <両上肢全指変形等の組合せ>

 例6)両上肢の全指について、指の著しい変形、麻痺による高度の脱力、関節の不良肢位強直、瘢痕による指の埋没又は不良肢位拘縮等により、両上肢の全指があってもないのと殆ど同程度の機能障害があるもの(同前)。

 ※「全指」:(手の)母指、示指、中指、環指及び小指。

 ※「不良肢位」:生活上不便な肢位。

 ※「強直」:関節包内の骨・軟骨が原因で(手指)関節の他動可動域が固定する関節可動域(角度)制限。

 ※「瘢痕」:外傷等の治癒後に残る皮膚の変性部分(傷跡)。

 ※「瘢痕による指の埋没」:火傷等により指と指が癒着した状態。

 ※「瘢痕による不良肢位拘縮」:火傷等による指関節可動域(角度)制限。

 ※「拘縮」:関節包外の軟部組織が原因で(手指)関節の他動可動域が減少する関節可動域(角度)制限。

 ※「軟部組織」:皮膚、皮下組織、筋膜、筋肉、腱、靭帯等。

 

【2級】(両上肢の機能障害に係る障害の程度)

※「両上肢」の機能障害については、一上肢に比して加わる日常生活の動作への制約も考慮して総合的に認定される(第7節第1の2(1)ウ尚書)。

※「日常生活の動作」:概ね次の6つが考慮される(同ス)。

(1)食事(さじを使う)。

(2)洗顔(顔に手のひらをつける)。

(3)用便(小)の処置(ズボンの前のところに手をやる)。

(4)用便(大)の処置(尻のところに手をやる)。

(5)上衣の着脱(かぶりシャツを着て脱ぐ)。

(6)上衣の着脱(ワイシャツを着てボタンを留める)。

 

<両上肢母指及び示指又は中指機能全廃>

●「両上肢のおや指及びひとさし指又は中指の機能に著しい障害を有するもの」すなわち、両上肢の母指及び示指又は中指の用を全く廃したもの。すなわち、両上肢の母指の用を全く廃した程度の障害があり、かつ、両上肢の示指又は中指の用を全く廃した程度の障害があるため、両手とも指間に物を挟むことはできるが、一指を他指に対立させて物を摘むことはできない程度のもの。

 →障害等級2級7号(国年令別表第2級7号、認定基準第3第1章第7節第1の1・2(1)キ、併合判定参考表障害3号-4)

 <両上肢母指及び示指機能全廃>

 例1)両上肢とも、母指及び示指の用を全く廃したもの。すなわち、両上肢の母指及び示指それぞれについて、いずれも指の著しい変形、麻痺による高度の脱力、関節の不良肢位強直、瘢痕による指の埋没又は不良肢位拘縮等により、指があってもないのと殆ど同程度の機能障害があるもの(第7節第1の2(1)カ・キ、障害3号-4)。

 <両上肢母指及び中指機能全廃>

 例2)両上肢とも、母指及び中指の用を全く廃したもの。すなわち、両上肢の母指及び中指それぞれについて、いずれも指の著しい変形、麻痺による高度の脱力、関節の不良肢位強直、瘢痕による指の埋没又は不良肢位拘縮等により、指があってもないのと殆ど同程度の機能障害があるもの(同前)。

 <一上肢母指及び示指並びに他上肢母指及び中指機能全廃>

 例3)一の上肢の母指及び示指並びに他の上肢の母指及び中指について、指の用を全く廃したもの。すなわち、一の上肢の母指及び示指並びに他の上肢の母指及び中指それぞれについて、いずれも指の著しい変形、麻痺による高度の脱力、関節の不良肢位強直、瘢痕による指の埋没又は不良肢位拘縮等により、指があってもないのと殆ど同程度の機能障害があるもの(同前)。

 ※「不良肢位」:生活上不便な肢位。

 ※「強直」:関節包内の骨・軟骨が原因で(手指)関節の他動可動域が固定する関節可動域(角度)制限。

 ※「瘢痕」:外傷等の治癒後に残る皮膚の変性部分(傷跡)。

 ※「瘢痕による指の埋没」:火傷等により指と指が癒着した状態。

 ※「瘢痕による不良肢位拘縮」:火傷等による指関節可動域(角度)制限。

 ※「拘縮」:関節包外の軟部組織が原因で(手指)関節の他動可動域が減少する関節可動域(角度)制限。

 ※「軟部組織」:皮膚、皮下組織、筋膜、筋肉、腱、靭帯等。 

 

<その他2級相当の両上肢機能障害>

●「身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの」すなわち、両上肢の機能に相当程度の障害を残すもの。

 →障害等級2級15号(国年令別表第2級15号、認定基準第3第1章第7節第1の1・2(1)ウ、併合判定参考表障害4号-7)

 <両上肢3大関節中1関節可動域制限及び筋力半減>

 例1)両上肢とも3大関節中1関節について、いずれも他動可動域が参考可動域の半分以下に制限され、かつ、筋力が半減しているもの(第7節第1の2(1)ウ、障害4号‐7)。

 ※「3大関節」:肩関節、肘関節及び手関節(手首)。

 ※「参考可動域」:認定基準第3第1章第7節(別紙)「肢体の障害関係の測定方法」に記載の健側の関節可動域の参考値(参考可動域角度)。関節可動域は年齢、性、肢位、個体による変動が大きく正常値を一律に決め難い(特に両側とも患側となる場合、請求人本人の健側の関節可動域を用いることができない)ため、その異常を判定する場合、健側の関節可動域の参考値一覧表、年齢、性、測定肢位、測定方法等が十分に考慮される。

 ※「(筋力)半減」:検者の加える抵抗には抗し得ないが、自分の体部分の重さに抗して自動可能な場合。

 (第7節(別紙)「肢体の障害関係の測定方法」3(2))

 

【3級】(両上肢の機能障害に係る障害の程度)

※両上肢の機能障害について、3級14号及び障害手当金の認定はない(認定基準第3第1章第7節第1の1)。

※「両上肢」の機能障害については、一上肢に比して加わる日常生活の動作への制約も考慮して総合的に認定される(第7節第1の2(1)ケ尚書)。

※「日常生活の動作」:概ね次の6つが考慮される(同ス)。

(1)食事(さじを使う)。

(2)洗顔(顔に手のひらをつける)。

(3)用便(小)の処置(ズボンの前のところに手をやる)。

(4)用便(大)の処置(尻のところに手をやる)。

(5)上衣の着脱(かぶりシャツを着て脱ぐ)。

(6)上衣の着脱(ワイシャツを着てボタンを留める)。

 

<3級相当の両上肢機能障害>

●「身体の機能に、労働が著しい制限を受けるか、又は労働に著しい制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの」すなわち、両上肢に機能障害を残すもの。

 →障害等級3級12号(厚年令別表第1第12号、認定基準第3第1章第7節第1の1・2(1)ケ、併合判定参考表障害7号-8)

 <両上肢3大関節中1関節筋力半減>

 例1)両上肢とも3大関節中1関節の筋力が半減しているもの(第7節第1の2(1)ケ、障害7号-8)。

 <両上肢3大関節中1関節以上人工骨頭等挿入置換>

 例2)両上肢とも3大関節中1関節以上に人工骨頭又は人工関節を挿入置換したもの(第7節第1の2(1)コ(ア)、障害7号-8)。ただし、挿入置換してもなお「両上肢の機能に相当程度の障害を残すもの」程度以上に該当する場合、さらに上位等級(2級以上)が認定される(第7節第1の2(1)コ(ア)但書、障害4号-7、障害1号-8)。

 ※「3大関節」:肩関節、肘関節及び手関節(手首)。

 ※「(筋力)半減」:検者の加える抵抗には抗し得ないが、自分の体部分の重さに抗して自動可能な場合。

 

 

7-1-2:両上肢の欠損障害に係る障害状態要件

■両上肢の手指の欠損障害の原因となった請求傷病による障害の状態が、障害認定時期に政令別表に定める障害の程度に該当するものであること(国年令別表、厚年令別表第1・第2、認定基準第3第1章第7節第1)。

 

【1級】(両上肢の欠損障害に係る障害の程度)

<両上肢全指基部欠損>

●「両上肢のすべての指を欠くもの」すなわち、両上肢の全指を基節骨の基部から欠き、有効長が0のもの。

 →障害等級1級4号(国年令別表第1級4号、認定基準第3第1章第7節第1の1・2(2)ア、併合判定参考表障害1号-11)

 ※「基節骨の基部から欠き、有効長が0のもの」:中手指節関節(MP関節)から先が全くないもの。

 ※「中手指節関節」(MP関節:Metacarpophalangeal joint):基節骨と中手骨を繋ぐ関節。

 

【2級】(両上肢の欠損障害に係る障害の程度)

<両上肢2指(母指及び示指又は中指)基部欠損>

●「両上肢のおや指及びひとさし指又は中指を欠くもの」すなわち、両上肢の母指を基節骨の基部から欠き、有効長が0のものであって、かつ、両上肢の示指又は中指を基節骨の基部から欠き、有効長が0のもの。

 →障害等級2級6号(国年令別表第2級6号、認定基準第3第1章第7節第1の1・2(2)ア、併合判定参考表障害3号-4)

 <両上肢2指(母指及び示指)基部欠損>

 例1)両上肢とも母指を基節骨の基部から欠き、有効長が0のものであって、かつ、両上肢とも示指を基節骨の基部から欠き、有効長が0のもの(第7節第1の2(2)ア、障害3号-4)。

 <両上肢2指(母指及び中指)基部欠損>

 例2)両上肢とも母指を基節骨の基部から欠き、有効長が0のものであって、かつ、両上肢とも中指を基節骨の基部から欠き、有効長が0のもの(同前)。

 <両上肢2指(一の上肢母指及び示指、他の上肢母指及び中指)基部欠損>

 例3)一の上肢の母指及び示指を基節骨の基部から欠き、有効長が0のものであって、かつ、他の上肢の母指及び中指を基節骨の基部から欠き、有効長が0のもの(同前)。

 ※「基節骨の基部から欠き、有効長が0のもの」:中手指節関節(MP関節)から先が全くないもの。

 ※「中手指節関節」(MP関節:Metacarpophalangeal joint):基節骨と中手骨を繋ぐ関節。

 

【3級】(両上肢の欠損障害に係る障害の程度)

※両上肢の欠損障害については、2級以上しか認定されないようにも見えるが、3級12号の認定がされる場合がある(認定基準第3第1章第7節第1の1、併合判定参考表障害6号-6)。上肢の障害は、機能障害、欠損障害及び変形障害の3つに区分されているが(第7節第1の2柱書)、欠損障害は機能障害の一態様であり、機能障害のうち欠損障害として取り扱うべきものが切り出されていると捉えることができる。すなわち、機能障害の包括規定の適用対象には、欠損障害も含まれると解することができる。例えば、認定基準上、手指の関節の欠損障害のうち、末節骨の過半欠損は機能障害として取り扱われているが(第7節第1の2(1)ク(ア))、基節骨の基部欠損に至るものは、欠損障害として取り扱われている(第7節第1の2(2)ア)。このような取扱いに照らせば、機能障害の包括規定(例えば、厚年令別表第1第12号等)の適用対象には、併合判定参考表の具体例として列挙されていない「欠損障害」も含まれる余地があるといえる。なお、このような解釈は、「変形障害」についても当て嵌るといえる。つまり、機能障害の包括規定には、変形障害も含まれる解する。

 

<3級相当の両上肢欠損障害>

●「身体の機能に、労働が著しい制限を受けるか、又は労働に著しい制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの」

 →障害等級3級12号(厚年令別表第1第12号、認定基準第3第1章第7節第1の1、併合判定参考表障害6号-6・障害7号-8)

 <両上肢母指基部欠損>

 例1)両上肢とも母指を基節骨の基部から欠き、有効長が0のもの(障害6号-6)。

 例2)両上肢とも3指(中指、環指及び小指)を基節骨の基部から欠き、有効長が0のもの(障害7号-8推定)

 ※「基節骨の基部から欠き、有効長が0のもの」:中手指節関節(MP関節)から先が全くないもの。

 ※「中手指節関節」(MP関節:Metacarpophalangeal joint):基節骨と中手骨を繋ぐ関節。

 

【障害手当金】(両上肢の欠損障害に係る障害の程度)

※両上肢の欠損障害については、通常は2級以上が見込まれるが、3級12号の認定がされる場合がある(認定基準第3第1章第7節第1の1、併合判定参考表障害6号-6)。欠損障害は機能障害の一態様であり、機能障害の包括規定では欠損障害も適用対象となると解する。したがって、併合判定参考表上の具体的な列挙例との均衡を考慮しつつ、両上肢の欠損障害であっても、障害手当金が認定される余地があると解する。

 

<障害手当金相当の両上肢欠損障害>

●「身体の機能に、労働が制限を受けるか、又は労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの」

 →障害手当金21号(厚年令別表第2第21号、併合判定参考表障害10号-15)

 <両上肢示指基部欠損>

 例1)両上肢とも示指を基節骨の基部から欠き、有効長が0のもの(障害10号-15)。

 <両上肢中指基部欠損>

 例2)両上肢とも中指を基節骨の基部から欠き、有効長が0のもの(障害10号-15)。

 <一上肢示指、他上肢中指基部欠損>

 例3)一の上肢の示指及び他の上肢の中指とも基節骨の基部から欠き、有効長が0のもの(障害10号-15)。

 <両上肢3指(中指、環指及び小指)基部欠損>

 例4)両上肢とも3指(中指、環指及び小指)を基節骨の基部から欠き、有効長が0のもの(障害10号-15推定)。両手とも摘む及び挟む機能残存の観点から、3級12号の認定(障害7号-8)がされる程度に至っていないといえる。

 ※「基節骨の基部から欠き、有効長が0のもの」:中手指節関節(MP関節)から先が全くないもの。

 ※「中手指節関節」(MP関節:Metacarpophalangeal joint):基節骨と中手骨を繋ぐ関節。

 

 

7-1-3:両上肢の変形障害に係る障害状態要件

■両上肢の長管状骨の変形障害の原因となった請求傷病による障害の状態が、障害認定時期に政令別表に定める障害の程度に該当するものであること(厚年令別表第1・第2、認定基準第3第1章第7節第1)。

 

【3級】(両上肢の変形障害に係る障害の程度)

※両上肢の変形障害のみでは、3級が上限となるが、3級14号の認定はない(認定基準第3第1章第7節第1の1)。

※上肢の変形障害(長管状骨偽関節及び運動機能障害)については、両上肢の場合と一上肢の場合で障害の程度に差が付かず、いずれも3級が検討される(厚年令別表第1第7号、認定基準第3第1章第7節第1の1・2(3)ア、併合判定参考表障害7号-3、併合(加重)認定表併合番号6)。

 

<両上肢長管状骨偽関節及び運動機能障害>

●両上肢の「長管状骨に偽関節を残し、運動機能に著しい障害を残すもの」すなわち、両上肢の上腕骨又は橈骨及び尺骨について、いずれも偽関節(骨幹部又は骨幹端部に限る。)を残し、かつ、運動機能に著しい障害を残すもの。

 →障害等級3級7号(厚年令別表第1第7号、認定基準第3第1章第7節第1の1・2(3)ア、併合判定参考表障害7号‐3、併合(加重)認定表併合番号6)

 <両上肢(上腕骨)偽関節及び運動機能障害>

 例1)両上肢とも、上腕骨に偽関節(骨幹部又は骨幹端部に限る。)を残し、かつ、運動機能に著しい障害を残すもの(第7節第1の2(3)ア(ア)、障害7号‐3、併合番号6)。

 <両上肢橈骨及び尺骨偽関節及び運動機能障害>

 例2)両上肢とも、橈骨及び尺骨に偽関節(骨幹部又は骨幹端部に限る。)を残し、かつ、運動機能に著しい障害を残すもの(第7節第1の2(3)ア(イ)、障害7号‐3、併合番号6)。

 ※「長管状骨」:上肢の場合、上腕骨、橈骨又は尺骨を指す。ただし、偽関節を残す部位が二の腕の場合は上腕骨のみで足りるが、一の腕の場合は橈骨及び尺骨でなければならない(第7節第1の2(3)ア)。

 ※「偽関節」:骨折後の癒合が不完全で異常な可動性がある状態。骨幹部又は骨幹端部に係るものに限られる。

 ※「上腕骨」:肘関節と肩関節の間の二の腕を構成する1本の長管状骨。

 ※「橈骨及び尺骨」:手関節と肘関節の間の一の腕を構成する2本の長管状骨。

 

<その他3級相当の両上肢変形障害>

●「身体の機能に、労働が著しい制限を受けるか、又は労働に著しい制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの」

 →障害等級3級12号(厚年令別表第1第12号、認定基準第3第1章第7節第1の1)

 <両上肢上腕骨偽関節>

 例1)両上肢とも、上腕骨に偽関節(骨幹部又は骨幹端部に限る。)を残すもの(第7節第1の2(3)ア尚書、併合判定参考表障害8号‐6、併合(加重)認定表併合番号7)。

 <両上肢橈骨及び尺骨偽関節>

 例2)両上肢とも、橈骨及び尺骨に偽関節(骨幹部又は骨幹端部に限る。)を残すもの(同前)

 

【障害手当金】(両上肢の変形障害に係る障害の程度)

※両上肢の変形障害(長管状骨転位変形)については、両上肢と一上肢とで障害の程度に差が付かず、両上肢又は一上肢のいずれの場合も障害手当金が検討される(厚年令別表第2第13号、認定基準第3第1章第7節第1の1・2(3)イ、併合判定参考表障害10号-8、併合(加重)認定表併合番号9)。

※両上肢の変形障害(長管状骨偽関節のみ)については、両上肢と一上肢とで障害の程度に差が付くため、両上肢の場合は3級が、一上肢の場合は障害手当金が検討される(厚年令別表第1第12号・第2第21号、認定基準第3第1章第7節第1の1・2(3)ア尚書、併合判定参考表障害8号-6、併合(加重)認定表併合番号7)。

 

<両上肢長管状骨転位変形>

●両上肢の「長管状骨に著しい転位変形を残すもの」すなわち、(両上肢とも)長管状骨に外部から観察できる程度以上の変形(15度以上湾曲して不正癒合したもの)を残すもの。尚、長管状骨の骨折部が良方向に短縮なく癒着している場合、その部位の肥厚が外部から観察可能でも、これに該当しない。

 →障害手当金13号(厚年令別表第2第13号、認定基準第3第1章第7節第1の1・2(3)イ、併合判定参考表障害10号-8、併合(加重)認定表併合番号9)

 例1)両上肢とも、上腕骨に外部から観察できる程度以上の変形(15度以上湾曲して不正癒合したもの)を残すもの(7節第1の2(3)イ(ア)、障害10号-8、併合番号9)。

 例2)両上肢とも、橈骨に外部から観察できる程度以上の変形(15度以上湾曲して不正癒合したもの)を残すもの(7節第1の2(3)イ(イ)、障害10号-8、併合番号9)。

 例3)両上肢とも、尺骨に外部から観察できる程度以上の変形(15度以上湾曲して不正癒合したもの)を残すもの(同前)。

 ※「長管状骨」:上肢の場合、上腕骨、橈骨又は尺骨を指す。偽関節及び運動機能障害(障害等級3級7号)の場合と異なり、転位変形の場合の障害部位は、上腕骨、橈骨又は尺骨のいずれか1本であれば足りる。

 ※「上腕骨」:肘関節と肩関節の間の二の腕を構成する1本の長管状骨。

 ※「橈骨又は尺骨」:いずれも手関節と肘関節の間の一の腕を構成する2本の長管状骨の一つ。両上肢(又は一上肢)について、橈骨又は尺骨のいずれか1本に著しい転位変形を残すものであれば、障害手当金が認定される(厚年令別表第2第13号、第7節第1の12(3)イ(イ))。

 

 

7-1-4:一上肢の機能障害に係る障害状態要件

■一上肢の範囲内の機能障害の原因となった請求傷病による障害の状態が、障害認定時期に政令別表に定める障害の程度に該当するものであること(国年令別表、厚年令別表第1・第2、認定基準第3第1章第7節第1)。

 

【2級】(一上肢の機能障害に係る障害の程度)

※一上肢の機能障害のみでは、2級が上限となる(認定基準第3第1章第7節第1の1)。

 

<一上肢3大関節中2関節以上機能全廃>

●「一上肢の機能に著しい障害を有するもの」すなわち、一上肢の用を全く廃したもの。すなわち、一上肢の3大関節中2関節以上の関節が全く用を廃したもの。すなわち、一上肢の3大関節中2関節以上の関節について、①不良肢位で強直しているもの、②他動可動域が健側の他動可動域の半分以下に制限され、かつ、筋力が半減しているもの、又は③筋力が著減又は消失しているもの。

 →障害等級2級8号(国年令別表第2級8号、認定基準第3第1章第7節第1の1・2(1)イ)

 <一上肢3大関節中2関節以上不良肢位強直>

 例1)一上肢の3大関節中2関節以上の関節のいずれも、不良肢位で強直しているもの。

 <一上肢3大関節中2関節以上関節可動域制限及び筋力半減> 

 例2)一上肢の3大関節中2関節以上の関節のいずれも、他動可動域が健側の他動可動域の半分以下に制限され、かつ、筋力が半減しているもの。

 <一上肢3大関節中2関節以上筋力著減又は消失>

 例3)一上肢の3大関節中2関節以上の関節のいずれも、筋力が著減又は消失しているもの。

 <一上肢3大関節中2関節以上不良肢位強直等の組合せ>

 例4)一上肢の3大関節中2関節以上の関節のいずれも、①不良肢位で強直しているもの、②他動可動域が健側の他動可動域の半分以下に制限され、かつ、筋力が半減しているもの、又は③筋力が著減若しくは消失しているもの。

 ※「3大関節」:肩関節、肘関節及び手関節(手首)。

 ※「(筋力)半減」:検者の加える抵抗には抗し得ないが、自分の体部分の重さに抗して自動可能な場合。

 ※「(筋力)著減」:自分の体部分の重さに抗し得ないが、それを排するような体位では自動可能な場合。

 ※「(筋力)消失」:いかなる体位でも関節の自動が不能な場合。

 (第7節(別紙)「肢体の障害関係の測定方法」3(2))

 

<一上肢全指機能全廃>

●「一上肢のすべての指の機能に著しい障害を有するもの」すなわち、一上肢の全指の用を全く廃したもの。すなわち、一上肢の全脂について、指の著しい変形、麻痺による高度の脱力、関節の不良肢位強直、瘢痕による指の埋没又は不良肢位拘縮等により、全指があってもないのと殆ど同程度の機能障害があるもの。

 →障害等級2級10号(国年令別表第2級10号、認定基準第3第1章第7節第1の1・2(1)カ)

 <一上肢全指変形>

 例1)指の著しい変形により、一上肢の全指があってもないのと殆ど同程度の機能障害があるもの。

 <一上肢全指脱力>

 例2)麻痺による高度の脱力により、一上肢の全指があってもないのと殆ど同程度の機能障害があるもの。

 <一上肢全指不良肢位強直>

 例3)関節の不良肢位強直により、一上肢の全指があってもないのと殆ど同程度の機能障害があるもの。

 <一上肢全指埋没>

 例4)瘢痕による指の埋没により、一上肢の全指があってもないのと殆ど同程度の機能障害があるもの。

 <一上肢全指不良肢位拘縮>

 例5)不良肢位拘縮により、一上肢の全指があってもないのと殆ど同程度の機能障害があるもの。

 <一上肢全指変形等の組合せ>

 例6)指の著しい変形、麻痺による高度の脱力、関節の不良肢位強直、瘢痕による指の埋没又は不良肢位拘縮等により、一上肢の全指があってもないのと殆ど同程度の機能障害があるもの。

 ※「不良肢位」:生活上不便な肢位。

 ※「強直」:関節包内の骨・軟骨が原因で(手指)関節の他動可動域が固定する関節可動域(角度)制限。

 ※「瘢痕」:外傷等の治癒後に残る皮膚の変性部分(傷跡)。

 ※「瘢痕による指の埋没」:火傷等により指と指が癒着した状態。

 ※「瘢痕による不良肢位拘縮」:火傷等による指関節可動域(角度)制限。

 ※「拘縮」:関節包外の軟部組織が原因で(手指)関節の他動可動域が減少する関節可動域(角度)制限。

 ※「軟部組織」:皮膚、皮下組織、筋膜、筋肉、腱、靭帯等。

 

【3級】(一上肢の機能障害に係る障害の程度)

※一上肢の機能障害について、3級14号の認定はない(認定基準第3第1章第7節第1の1)。

 

<一上肢3大関節中2関節機能用廃>

●「一上肢の三大関節のうち、二関節の用を廃したもの」すなわち、一上肢の3大関節中2関節について、他動可動域が健側の他動可能域の半分以下に制限されたもの又はこれと同程度の障害を残すもの。

 →障害等級3級5号(厚年令別表第1第5号、認定基準第3第1章第7節第1の1・2(1)エ、併合判定参考表)

 <一上肢3大関節中2関節可動域制限> 

 例1)一上肢の3大関節中2関節について、いずれも他動可動域が健側の他動可動域の半分以下に制限された障害を残すもの(第7節第1の2(1)エ、障害6号-4)。

 <一上肢3大関節中2関節動揺関節>

 例2)一上肢の3大関節中2関節について、いずれも他動可動域が健側の他動可動域の半分以下に制限されたものと同程度の障害(起床より就寝時までの常時、固定装具を必要とする程度の動揺関節)を残すもの(同前)。

 <一上肢3大関節中2関節機能用廃(可動域制限及び動揺関節)>

 例3)一上肢の3大関節中2関節について、1の関節の他動可動域が健側の他動可動域の半分以下に制限された障害を残すものであって、かつ、他の1の関節の他動可動域が健側の他動可動域の半分以下に制限されたものと同程度の障害(起床より就寝時までの常時、固定装具を必要とする程度の動揺関節)を残すもの(同前)。

 ※「3大関節」:肩関節、肘関節及び手関節(手首)。

 

<一上肢4指(母指及び示指含む。)関節機能用廃>

●「おや指及びひとさし指を併せ一上肢の四指の用を廃したもの」すなわち、一上肢の4指(母指及び示指を含む。)の用を廃したもの。すなわち、一上肢の4指(母指及び示指を含む。)について、末節骨の長さの半分以上を欠くもの、又は中手指節関節若しくは近位指節間関節(母指にあっては指節間関節)に著しい運動障害を残すもの。

 →障害等級3級9号(厚年令別表第1第9号、認定基準第3第1章第7節第1の1・2(1)ク、併合判定参考表)

 <一上肢母指及び示指含む4指関節機能用廃(末節骨過半欠損)> 

 例1)一上肢の4指(母指及び示指を含む。)のいずれも、末節骨の長さの半分以上を欠くもの(障害7号-5)。

 <一上肢母指及び示指含む4指関節機能用廃(可動域制限)>

 例2)一上肢の4指(母指及び示指を含む。)のいずれも、中手指節関節又は近位指節間関節(母指にあっては指節間関節)に著しい運動障害を残すもの(同前)。

 <一上肢4指(母指及び示指含む。)関節機能用廃(末節骨過半欠損又は可動域制限の組合せ)>

 例3)一上肢の4指(母指及び示指を含む。)のいずれも、末節骨の長さの半分以上を欠くもの、又は中手指節関節若しくは近位指節間関節(母指にあっては指節間関節)に著しい運動障害を残すもの(同前)。

 ※「4指(母指及び示指を含む。)」:5指のうち、中指、環指又は小指のいずれか1指を除く意。

 ※「中手指節関節」(MP関節:Metacarpophalangeal joint):基節骨と中手骨を繋ぐ関節。

 ※「近位指節間関節」(PIP関節:Proximal interphalangeal joint):母指以外の指の中節骨と基節骨を繋ぐ関節。

 ※「指節間関節」(IP関節: Interphalangeal joint):母指の末節骨と基節骨を繋ぐ関節。

 ※「著しい運動障害」:他動可動域が健側の他動可動域の半分以下に制限されたもの。

 

<その他3級相当の一上肢関節機能障害>

●「身体の機能に、労働が著しい制限を受けるか、又は労働に著しい制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの」すなわち、一上肢の機能に相当程度の障害を残すもの。

 →障害等級3級12号(厚年令別表第1第12号、認定基準第3第1章第7節第1の1・2(1)ケ、併合判定参考表)

 <一上肢3大関節中1関節不良肢位強直>

 例1)一上肢の3大関節中1関節が、不良肢位で強直しているもの(第7節第1の2(1)ケ、障害7号-8)。

 <一上肢3大関節中1関節可動域制限及び筋力半減>

 例2)一上肢の3大関節中1関節について、他動可動域が参考可動域の半分以下に制限され、かつ、筋力が半減しているもの(同イ(イ)参考、障害7号-8)。

 <一上肢3大関節中1関節筋力著減又は消失>

 例3)一上肢の3大関節中1関節について、筋力が著減又は消失しているもの(同イ(ウ)参考、障害7号-8)。

 <一上肢3大関節中1関節以上人工骨頭等挿入置換>

 例4)一上肢の3大関節中1関節に人工骨頭又は人工関節を挿入置換したもの(第7節第1の2(1)コ(ア)、障害7号-8)。ただし、挿入置換してもなお、「一上肢の用を全く廃したもの」程度以上に該当する場合、さらに上位等級(2級)に認定される(第7節第1の2(1)コ(ア)但書、障害4号-2)。尚、一上肢機能障害のみでは、1級の認定はなく、2級が上限となる(第7節第1の1、併合判定参考表)。

 ※「3大関節」:肩関節、肘関節及び手関節(手首)。

 ※「(筋力)半減」:検者の加える抵抗には抗し得ないが、自分の体部分の重さに抗して自動可能な場合。

 ※「(筋力)著減」:自分の体部分の重さに抗し得ないが、それを排するような体位では自動可能な場合。

 ※「(筋力)消失」:いかなる体位でも関節の自動が不能な場合。

 (第7節(別紙)「肢体の障害関係の測定方法」3(2))

 

【障害手当金】(一上肢の機能障害に係る障害の程度)

<一上肢3大関節中1関節機能障害>

●「一上肢の三大関節のうち、一関節に著しい機能障害を残すもの」すなわち、一上肢の3第関節中1関節の他動可動域が健側の他動可動域の3分の2以下に制限されたもの又はこれと同程度の障害を残すもの。

 →障害手当金10号(厚年令別表第2第10号、認定基準第3第1章第7節第1の1・2(1)エ・オ、併合判定参考表障害8号-3・障害10号‐5)

 ※「3大関節」:肩関節、肘関節及び手関節(手首)。

 <一上肢の3大関節中1関節機能用廃>

 例1)一上肢の3第関節中1関節について、他動可動域が健側の他動可動域の半分以下に制限されたもの(第7節第1の2(1)エ、障害8号-3)。

 <一上肢の3大関節中1関節可動域制限(3分の2以下)>

 例2)一上肢の3第関節中1関節について、他動可動域が健側の他動可動域の3分の2以下に制限されたもの(第7節第1の2(1)オ、障害10号-5)。

 <一上肢3大関節中1関節動揺関節(常時)>

 例3)一上肢の3第関節中1関節について、起床より就寝までの常時、固定装具を必要とする程度の動揺関節を残すもの(第7節第1の2(1)エ、障害8号-3)。

 <一上肢3大関節中1関節動揺関節>

 例4)一上肢の3第関節中1関節について、起床より就寝までの常時ではないが、固定装具を必要とする程度の動揺関節を残すもの(第7節第1の2(1)オ、障害10号-5)。

 <一上肢3大関節中1関節習慣性脱臼>

 例5)一上肢の3第関節中1関節について、習慣性脱臼を残すもの(第7節第1の2(1)オ、障害10号-5)。

 

<一上肢3指以上関節機能用廃>

●「一上肢の三指以上の用を廃したもの」すなわち、一上肢の3指以上の指について、末節骨の半分以上を欠くもの又は中手指節関節若しくは近位指節間関節(母指にあっては指節間関節)に著しい運動障害を残すもの。

 →障害手当金16号(厚年令別表第2第16号、認定基準第3第1章第7節第1の1・2(1)ク、併合判定参考表障害8号-10・障害10号-13)

 <一上肢3指(母指又は示指を含む。)関節機能用廃(末節骨過半欠損)>

 例1)母指又は示指を併せ一上肢の3指のいずれもが、末節骨の半分以上を欠くもの(第7節第1の2(1)ク(ア)、障害8号-10)。

 <一上肢3指(中指、環指及び小指)関節機能用廃(末節骨過半欠損)>

 例2)一上肢の3指(中指、環指及び小指)のいずれもが、末節骨の半分以上を欠くもの(第7節第1の2(1)ク(ア)、障害10号-13)。

 <一上肢3指(母指又は示指を含む。)関節機能用廃(可動域制限)>

 例3)母指又は示指を併せ一上肢の3指のいずれもが、中手指節関節又は近位指節間関節(母指にあっては指節間関節)に著しい運動障害を残すもの(第7節第1の2(1)ク(イ)、障害8号-10)。

 例4)一上肢の3指(中指、環指及び小指)のいずれもが、中手指節関節又は近位指節間関節に著しい運動障害を残すもの(第7節第1の2(1)ク(イ)、障害10号-13)。

 <一上肢3指以上(母指又は示指を含む。)関節機能用廃(末節骨過半欠損又は可動域制限の組合せ)>

 例5)母指又は示指を併せ一上肢の3指について、末節骨の半分以上を欠くもの又は中手指節関節若しくは近位指節間関節(母指にあっては指節間関節)に著しい運動障害を残すもの(第7節第1の2(1)ク、障害8号-10)。

 <一上肢3指(中指、環指及び小指)関節機能用廃(末節骨過半欠損又は可動域制限の組合せ)>

 例6)一上肢の3指(中指、環指及び小指)について、末節骨の半分以上を欠くもの又は中手指節関節若しくは近位指節間関節(母指にあっては指節間関節)に著しい運動障害を残すもの(第7節第1の2(1)ク、障害10号-13)。

 ※「指節間関節」(IP関節:Interphalangeal joint):母指の末節骨と基節骨を繋ぐ関節。

 ※「中手指節関節」(MP関節:Metacarpophalangeal joint):基節骨と中手骨を繋ぐ関節。

 ※「近位指節間関節」(PIP関節:Proximal interphalangeal joint):母指以外の指の中節骨と基節骨を繋ぐ関節。

 ※「著しい運動障害」:他動可動域が健側の他動可動域の半分以下に制限されたもの。

 

<一上肢2指(示指及び1指)関節機能用廃>

●「ひとさし指を併せ一上肢の二指の用を廃したもの」すなわち、一上肢の2指(示指及び1指)について、末節骨の長さの半分以上を欠くもの又は中手指節関節若しくは近位指節間関節に著しい運動障害を残すもの。

 →障害手当金17号(厚年令別表第2第17号、認定基準第3第1章第7節第1の1・2(1)ク、併合判定参考表障害8号‐9・障害10号-12)

 <一上肢2指(母指及び示指)関節機能用廃(末節骨過半欠損)>

 例1)一上肢の母指及び示指のいずれもが、末節骨の長さの半分以上を欠くもの(第7節第1の2(1)ク(ア)、障害8号-9)。

 <一上肢2指(示指及び1指)関節機能用廃(末節骨過半欠損)>

 例2)一上肢の示指及び1指(母指以外)のいずれもが、末節骨の長さの半分以上を欠くもの(第7節第1の2(1)ク(ア)、障害10号-12)。

 <一上肢2指(母指及び示指)関節機能用廃(可動域制限)>

 例3)一上肢の母指及び示指のいずれもが、中手指節関節又は近位指節間関節に著しい運動障害を残すもの(第7節第1の2(1)ク(イ)、障害8号-9)。

 <一上肢2指(示指及び1指)関節機能用廃(可動域制限)>

 例4)一上肢の示指及び1指(母指以外)のいずれもが、中手指節関節又は近位指節間関節に著しい運動障害を残すもの(第7節第1の2(1)ク(イ)、障害10号-12)。

 <一上肢2指(母指及び示指)関節機能用廃(末節骨過半欠損又は可動域制限の組合せ)>

 例5)一上肢の母指及び示指について、末節骨の長さの半分以上を欠くもの又は中手指節関節若しくは近位指節間関節に著しい運動障害を残すもの(第7節第1の2(1)ク、障害8号-9)。

 <一上肢2指(示指及び1指)関節機能用廃(末節骨過半欠損又は可動域制限の組合せ)>

 例6)一上肢の示指及び1指(母指以外)について、末節骨の長さの半分以上を欠くもの又は中手指節関節若しくは近位指節間関節に著しい運動障害を残すもの(同前)。

 ※「中手指節関節」(MP関節:Metacarpophalangeal joint):基節骨と中手骨を繋ぐ関節。

 ※「近位指節間関節」(PIP関節:Proximal interphalangeal joint):母指以外の指の中節骨と基節骨を繋ぐ関節。

 ※「著しい運動障害」:他動可動域が健側の他動可動域の半分以下に制限されたもの。

 

<一上肢母指関節機能用廃>

●「一上肢のおや指の用を廃したもの」すなわち、一上肢の母指について、末節骨の長さの半分以上を欠くもの又は中手指節関節若しくは指節間関節に著しい運動障害を残すもの。

 →障害手当金18号(厚年令別表第2第18号、認定基準第3第1章第7節第1の1・2(1)ク、併合判定参考表障害10号-11)

 <一上肢母指関節機能用廃(末節骨過半欠損)>

 例1)一上肢の母指の末節骨の長さの半分以上を欠くもの(第7節第1の2(1)ク(ア)、障害10号-11)。

 <一上肢母指関節機能用廃(可動域制限)>

 例2)一上肢の母指の指節間関節に著しい運動障害を残すもの(第7節第1の2(1)ク(イ)、障害10号-11)。

 ※「中手指節関節」(MP関節:Metacarpophalangeal joint):基節骨と中手骨を繋ぐ関節。

 ※「指節間関節」(IP関節:Interphalangeal joint):母指の基節骨と末節骨を繋ぐ関節。

 ※「著しい運動障害」:他動可動域が健側の他動可動域の半分以下に制限されたもの。

 

<その他障害手当金相当の一上肢機能障害>

●「身体の機能に、労働が制限を受けるか、又は労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの」すなわち、一上肢に機能障害を残すもの。

 →障害手当金21号(厚年令別表第2第21号、認定基準第3第1章第7節第1の1・2(1)サ・シ、併合判定参考表障害10号-15)

 <一上肢3大関節中1関節筋力半減>

 例1)一上肢の3大関節中1関節について、筋力が半減しているもの(第7節第1の2(1)サ、障害10号-15)。

 <一上肢3大関節中1関節筋力半減と同程度の障害(前腕可動域制限)>

 例2)前腕(回内・回外運動)について、他動可動域が健側の他動可動域の4分の1以下に制限されたもの(第7節第1の2(1)シ、障害10号-15、診断書第16欄)。

 ※「前腕」とあるので、両上肢か一上肢かで障害の程度に差が付かないと解する(第7節第1の2(1)シ)。

 

 

7-1-5:一上肢の欠損障害に係る障害状態要件

■一上肢の手指の欠損障害の原因となった請求傷病による障害の状態が、障害認定時期に政令別表に定める障害の程度に該当するものであること(国年令別表、厚年令別表第1、同第2、認定基準第3第1章第7節第1)。

 

【2級】(一上肢の欠損障害に係る障害の程度)

<一上肢全指基部欠損>

●「一上肢のすべての指を欠くもの」すなわち、一上肢の全指を基部から欠き、有効長が0のもの。

 →障害等級2級9号(国年令別表第2級9号、認定基準第3第1章第7節第1の1、併合判定参考表障害4号-1)

 ※「基部から欠き、有効長が0のもの」:中手指節関節から先が全くないもの。

 ※「中手指節関節」(MP関節:Metacarpophalangeal joint):基節骨と中手骨とを繋ぐ関節。

 

【3級】(一上肢の欠損障害に係る障害の程度)

<一上肢2指(母指及び示指)又は3指以上(母指又は示指及び他2指以上)喪失>

●「一上肢のおや指及びひとさし指を失つたもの又はおや指若しくはひとさし指を併せ一上肢の三指以上を失つたもの」すなわち、①一上肢の母指を指節間関節以上で欠き、かつ、示指を近位指節間関節以上で欠くもの、又は②母指若しくは示指を併せ一上肢の3指以上を近位指節間関節以上で欠くもの。

 →障害等級3級8号(厚年令別表第1第8号、認定基準第3第1章第7節第1の1・2(2)イ、併合判定参考表障害6号-7・障害6号-9・障害7号-4)

 <一上肢5指喪失>

 例1)一上肢の5指を失ったもの。すなわち、一上肢の母指を指節間関節以上で欠き、かつ、その他4指(示指、中指、環指及び小指の全て)を近位指節間関節以上で欠くもの(障害6号-7)。

 <一上肢4指(母指及び示指含む4指)喪失>

 例2)母指及び示指を併せ一上肢の4指を失ったもの。すなわち、一上肢の母指を指節間関節以上で欠き、かつ、示指及び2指(中指、環指又は小指のうち2指)を近位指節間関節以上で欠くもの(障害6号-7)。

 <一上肢3指(母指及び他2指)喪失>

 例3)おや指を併せ一上肢の3指(ひとさし指を除く。)を失ったもの。すなわち、一上肢の母指を指節間関節以上で欠き、かつ、その他2指(中指、環指又は小指のうち2指)を近位指節間関節以上で欠くもの(障害7号-4)。 

 <一上肢3指(示指及び他2指)喪失>

 例4)ひとさし指を併せ一上肢の3指(おや指を除く。)を失ったもの。すなわち、一上肢の示指を近位指節間関節以上で欠き、かつ、その他2指(中指、環指又は小指のうち2指)を近位指節間関節以上で欠くもの(障害7号-4)。

 <一上肢2指(母指及び示指)基部欠損>

 例5)一上肢のおや指及びひとさし指を欠くもの。すなわち、一上肢の母指及び示指を基節骨の基部から欠き、有効長が0のもの(障害6号-9)。この場合、厚年令別表第1第8号が同12号に優先適用されると解する。即ち、一上肢の欠損障害については、障害等級3級12号の認定はなく、3級8号の認定で処理されると解する。

 <一上肢2指(母指及び示指)喪失>

 例6)一上肢のおや指及びひとさし指を失ったもの。すなわち、一上肢の母指を指節間関節以上で欠き、かつ、示指を近位指節間関節以上で欠くもの(障害7号-4)。

 ※「指節間関節」(IP関節:Interphalangeal joint):母指の基節骨と末節骨を繋ぐ関節。

 ※「近位指節間関節」(PIP関節:Proximal interphalangeal joint):母指以外の指の基節骨と中節骨を繋ぐ関節。

 

【障害手当金】(一上肢の欠損障害に係る障害の程度)

<一上肢2指以上喪失>

●「一上肢の二指以上を失つたもの」すなわち、一上肢の2指以上の指について、母指は指節間関節、その他の指は近位指節間関節以上で欠くもの。

 →障害手当金14号(厚年令別表第2第14号、認定基準第3第1章第7節第1の1・2(2)イ、併合判定参考表障害8号-8・障害9号-10・障害9号-11・障害10号-10)

 <一上肢2指(母指及び1指)喪失>

 例1)一上肢のおや指を失い、かつ、ひとさし指以外の1指を失ったもの。すなわち、母指を指節間関節で欠き、かつ、示指以外の1指(中指、環指又は小指のうち1指)を近位指節間関節以上で欠くもの(障害8号-8)。

 <一上肢2指(示指及び1指)喪失>

 例2)ひとさし指を併せ一上肢の2指(おや指以外)を失ったもの。すなわち、示指を併せ一上肢の2指(示指に加え、中指、環指又は小指のうち1指)を近位指節間関節以上で欠くもの(障害9号-10)。

 <一上肢3指(中指、環指及び小指)喪失>

 例3)おや指及びひとさし指以外の一上肢の3指を失ったもの。すなわち、母指及び示指以外の一上肢の3指(中指、環指及び小指)を近位指節間関節以上で欠くもの(障害9号-11)。

 <一上肢2指(中指、環指又は小指のうち2指)喪失>

 例4)おや指及びひとさし指以外の一上肢の2指を失ったもの。すなわち、母指及び示指以外の一上肢の2指(中指、環指又は小指のうち2指)を近位指節間関節以上で欠くもの(障害10号-10)。

 ※「指節間関節」(IP関節:Interphalangeal joint):母指の基節骨と末節骨を繋ぐ関節。

 ※「近位指節間関節」(PIP関節:Proximal interphalangeal joint):母指以外の指の基節骨と中節骨を繋ぐ関節。

 

<一上肢1指(示指)喪失>

●「一上肢のひとさし指を失つたもの」すなわち、一上肢の示指を近位指節間関節以上で欠くもの。

 →障害手当金15号(厚年令別表第2第15号、認定基準第3第1章第7節第1の1、併合判定参考表障害10号-9)

 ※「近位指節間関節」(PIP関節:Proximal interphalangeal joint):母指以外の指の基節骨と中節骨を繋ぐ関節。

 

<その他障害手当金相当の一上肢欠損障害>

●「一上肢のおや指の用を廃したもの」すなわち、一上肢の母指の末節骨の半分以上を失ったもの。

 →障害手当金18号(厚年令別表第2第18号、認定基準第3第1章第7節第1の1、併合判定参考表障害9号-8)

 <一上肢1指(母指)喪失>

 例1)一上肢のおや指を失ったもの。すなわち、一上肢の母指を指節間関節以上で欠くもの(障害9号-8)。この場合、厚年令別表第2第21号ではなく、同18号を満たすものとして処理されると解する。

 ※「指節間関節」(IP関節:Interphalangeal joint):母指の基節骨と末節骨を繋ぐ関節。

 

 

7-1-6:一上肢の変形障害に係る障害状態要件

■一上肢の長管状骨の変形障害の原因となった請求傷病による障害の状態が、障害認定時期に政令別表に定める障害の程度に該当するものであること(厚年令別表第1、同第2、認定基準第3第1章第7節第1)。

 

【3級】(一上肢の変形障害に係る障害の程度)

※上肢の変形障害(長管状骨偽関節及び運動機能障害)については、一上肢の場合と両上肢の場合で障害の程度に差が付かず、いずれも3級が検討される(厚年令別表第1第7号、認定基準第3第1章第7節第1の1・2(3)ア、併合判定参考表障害7号-3、併合(加重)認定表併合番号6)。

 

<一上肢長管状骨偽関節及び運動機能障害>

●一上肢の「長管状骨に偽関節を残し、運動機能に著しい障害を残すもの」すなわち、一上肢の上腕骨又は橈骨及び尺骨について、偽関節(骨幹部又は骨幹端部に限る。)を残し、かつ、運動機能に著しい障害を残すもの。

 →障害等級3級7号(厚年令別表第1第7号、認定基準第3第1章第7節第1の1・2(3)ア、併合判定参考表障害7号‐3)

 <一上肢(上腕骨)偽関節及び運動機能障害>

 例1)一上肢の上腕骨に偽関節(骨幹部又は骨幹端部に限る。)を残し、かつ、運動機能に著しい障害を残すもの(第7節第1の2(3)ア(ア)、障害7号‐3)。

 <一上肢橈骨及び尺骨偽関節及び運動機能障害>

 例2)一上肢の橈骨及び尺骨にいずれも偽関節(骨幹部又は骨幹端部に限る。)を残し、かつ、運動機能に著しい障害を残すもの(第7節第1の2(3)ア(イ)、障害7号‐3)。

 ※「長管状骨」:上肢の場合、上腕骨、橈骨又は尺骨を指す。ただし、偽関節を残す部位が二の腕の場合は上腕骨のみで足りるが、一の腕の場合は橈骨及び尺骨でなければならない(第7節第1の2(3)ア)。

 ※「偽関節」:骨折後の癒合が不完全で異常な可動性がある状態。骨幹部又は骨幹端部に係るものに限られる。

 ※「上腕骨」:肘関節と肩関節の間の二の腕を構成する1本の長管状骨。

 ※「橈骨及び尺骨」:手関節と肘関節の間の一の腕を構成する2本の長管状骨。

 

【障害手当金】(一上肢の変形障害に係る障害の程度)

※一上肢の変形障害(長管状骨転位変形)については、一上肢と両上肢で障害の程度に差が付かず、一上肢又は両上肢のいずれの場合も障害手当金が検討される(厚年令別表第2第13号、認定基準第3第1章第7節第1の1・2(3)イ、併合判定参考表障害10号-8、併合(加重)認定表併合番号9)。

※一上肢の変形障害(長管状骨偽関節のみ)については、一上肢と両上肢で障害の程度に差が付くため、一上肢の場合は障害手当金が、両上肢の場合は3級が検討される(厚年令別表第2第21号・第1第12号、認定基準第3第1章第7節第1の1・2(3)ア尚書、併合判定参考表障害8号-6、併合(加重)認定表併合番号7)。

 

<一上肢長管状骨転位変形>

●一上肢の「長管状骨に著しい転位変形を残すもの」すなわち、一上肢の長管状骨に外部から観察できる程度以上の変形(15度以上湾曲して不正癒合したもの)を残すもの。尚、長管状骨の骨折部が良方向に短縮なく癒着している場合、その部位の肥厚が外部から観察可能でも、これに該当しない。

 →障害手当金13号(厚年令別表第2第13号、認定基準第3第1章第7節第1の1・2(3)イ、障害10号-8)

 例1)一上肢の上腕骨に外部から観察できる程度以上の変形(15度以上湾曲して不正癒合したもの)を残すもの(第7節第1の2(3)イ(ア)、障害10号-8)。

 例2)一上肢の橈骨に外部から観察できる程度以上の変形(15度以上湾曲して不正癒合したもの)を残すもの(第7節第1の2(3)イ(イ)、障害10号-8)。

 例3)一上肢の尺骨に外部から観察できる程度以上の変形(15度以上湾曲して不正癒合したもの)を残すもの(同前)。

 ※「長管状骨」:上肢の場合、上腕骨、橈骨又は尺骨を指す。

 ※「上腕骨」:肘関節と肩関節の間の二の腕を構成する1本の長管状骨。

 ※「橈骨又は尺骨」:いずれも手関節と肘関節の間の一の腕を構成する2本の長管状骨の一つ。一上肢の橈骨又は尺骨のいずれか1本に著しい転位変形を残すものであれば、障害手当金が認定される(厚年令別表第2第13号、第7節第1の12(3)イ(イ))。

 

<その他障害手当金相当の一上肢変形障害>

●「身体の機能に労働が制限を受けるか、又は労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの」

 →障害手当金21号(厚年令別表第2第21号、認定基準第3第1章第7節第1の1・2(3)ア尚書、併合判定参考表障害8号‐6)

 <一上肢上腕骨偽関節のみ>

 例1)一上肢の上腕骨に偽関節(骨幹部又は骨幹端部に限る。)を残すもの(第7節第1の1・2(3)ア尚書、障害8号‐6)。

 <一上肢橈骨偽関節のみ>

 例2)一上肢の橈骨に偽関節(骨幹部又は骨幹端部に限る。)を残すもの(同前)。

 <一上肢尺骨偽関節のみ>

 例3)一上肢の尺骨に偽関節(骨幹部又は骨幹端部に限る。)を残すもの(同前)。

 ※「長管状骨」:上肢の場合、上腕骨、橈骨又は尺骨を指す。

 ※「上腕骨」:肘関節と肩関節の間の二の腕を構成する1本の長管状骨。

 ※「橈骨又は尺骨」:いずれも手関節と肘関節の間の一の腕を構成する2本の長管状骨。一上肢について、橈骨及び尺骨に偽関節(骨幹部又は骨幹端部に限る。)を残すものであることが必要であるが、それぞれの運動機能に著しい障害を残すものであることまで要求されず、障害手当金相当となる(同前)。