所得制限(20歳前初診)

20歳前障害基礎年金の受給権者の本人所得制限

20歳前障害基礎年金の受給権者の本人所得制限

 

ほとんど全ての障害年金は、保険料納付を前提とする「拠出制」の障害年金ですので、所得制限(所得の額に応じた受給制限)はありません。例えば、20歳以降に初診日のある障害基礎年金の受給権者や障害厚生年金の受給権者である場合、収入の多寡にかかわらず、障害年金は満額で受給することができます。

これに対し、保険料納付を前提としない「無拠出制」の障害年金、すなわち20歳傷病による障害基礎年金(20歳前障害基礎年金ともいう。谷間の障害基礎年金を含む。以下同じ。)ついては、所得制限があります(国年法36条の3第1項、同30条の4第1項、平6法附6条1項)。

具体的には、当該受給権者(本人)の前年の所得額が下記の限度額を超えた場合、その年金額(子の加算額を除く。)の全額又は半額が支給停止となります(国年法36条の3第1項、同施令5条の4)。

ただし、震災等の災害による被災者(本人等)がある場合、当該被災月から翌年7月までの年金分については、当該被災年の前年又は前々年における当該被災者(本人)の所得を理由とする支給停止はされない場合があります(国年法36条の4第1項、同施令6条の3)。 

 

20歳前傷病による障害基礎年金の所得制限限度額

扶養親族等なしの場合

半額支給停止となる所得制限限度額は、3,604,000円です。

全額支給停止となる所得制限限度額は、4,621,000円です。

 

つまり、20歳前障害基礎年金の受給権者で扶養親族等なしの場合であって、その受給権者の前年(1月から12月まで)の所得額が、3,604,000円を超え4,621,000円以下の場合、当年8月から翌年7月までの1年間の年金額(子の加算額を除く。)の半額が支給停止となり、4,621,000円を超えた場合、その年金額の全額が支給停止となります(国年法36条の3第1項、同施令5条の4)。

 

扶養親族等ありの場合

他方、20歳前障害基礎年金の受給権者で扶養親族等ありの場合、上記の各限度額が増えます。

具体的には、扶養親族等1人につき380,000円(ただし、老人控除対象配偶者又は老人扶養親族1人につき480,000円、特定扶養親族等1人につき630,000円)が加算されます。

 

※「所得額」とは

ここで「所得額」とは、当該年度(その年の4月1日の属する年度)の非課税所得以外の所得のうちの総所得金額や退職所得金額等の合計額から医療費控除額や社会保険料控除額等を控除した額をいい、年収とは異なります(国年法施令6条、同6条の2)。

 

  • 毎年計算される前年の所得額の計算において、前年の障害年金(非課税所得)の受給額が影響を与えることはありません(国年法25条本文、厚年法42条2項本文)。
  • 前年の所得額が所得制限限度額以下になった場合、再び障害基礎年金の支給が開始されます。

 

※「扶養親族等」とは

ここで「扶養親族等」とは、所得税法に規定する控除対象配偶者及び扶養親族をいいます(国年法36条の3第1項)。

 

※「特定扶養親族等」とは

ここで「特定扶養親族等」とは、所得税法に規定する特定扶養親族又は控除対象扶養親族(19歳未満の者に限る。)をいいます(同法施令5条の4第1項)。